釣書とは「つりしょ」もしくは「つりがき」と読みます。
主に関西で使われる言葉でそれ以外の地域では身上書とも言われます。
お見合いに必要なプロフィールだと思ってください。
お見合いをすることになったり、ご両親に挨拶しにいくタイミングで釣書という言葉を初めて聞く方も多いと思います。
お相手のご両親に変に思われないかなとか、面接みたいで嫌だなと思う方もいるかもしれません。
釣書に書くことはなかなか面と向かっては聞きづらい事なので、一度交わしておくと実は便利です。
こちらでは釣書とはどんなものか、どんな意味があるのか、書き方見本も提示してご説明します。
釣書はどんな場合に必要か
現代のお見合いには大きく分けて2種類あります。
親戚や上司などの世話人(仲人)を通じたお見合い
結婚相談所などの業者を通じたお見合い
です。
現在は結婚相談所を通じたお見合いが多いと思います。
結婚相談所では会員登録時にプロフィール登録をします。
会員同士はお互いのプロフィールを参照しながら
お見合いをしたい相手を選びますので釣書は必要ありません。
釣書が必要となるのはこれらのプロフィール登録をするような業者を通さない場合です。
お見合いを設定するに当たり釣書を用意してくださいと言われると思いますので、用意して世話人さんにお渡ししましょう。
お見合いでは無くて自由恋愛で結婚することになった場合もご両親の希望で釣書を交わすことがあります。
これは地域性にもよりますが、特段変な意味はありませんので構えたりせずに用意するといいと思います。
釣書の書き方と書くべき内容
釣書は縦書きで手書きが基本です。
和紙の便箋に、筆、筆ペン、ボールペンで記入します。
三つ折りにして封筒に入れて写真も同封します
封をしない状態で世話人さんにお渡しします。
コピーや修正液などはお相手に良い印象を与えませんので
間違えてしまったら残念ですが書き直しましょう。
氏名
フルネームで略字ではなく本籍記載の字体で書きます。
難しい名前にはフリガナをふりましょう。
生年月日
生年月日は西暦ではなく和暦と漢数字で書きます。
現住所
丁目、番地、マンション名などもハイフンではなくきちんと書きます。
学歴
中学、もしくは高校以降の学歴を書きます。
平成○○年〇月〇日卒業という形で書きます。
入学年は必要ありません。
浪人、留年などは書く必要はありません。
中退の学歴を書く場合は中退退学と書きます。
中退は記載したくないかもしれませんが
正式な学歴書では中退は記載することになっていますので記入しておいた方が良いです。
理由も記入しておくと、お相手も色々と考えなくて済み親切です。
職歴・勤務先
アルバイトの職歴は書く必要はありません。
職歴が多い方もすべてを書く必要はありません。
転職が多い場合は理由も書いておくと親切です。
現在の勤務先については詳細や役職なども記載しましょう。
資格
資格は全て書く必要はありませんし、あまり多くても見ずらくなります。
主なものを3~5個に絞って書きましょう。
趣味・特技
趣味はお見合い時の話題にもなりますし、人柄を知ることができる部分ですので
できるだけ詳細に書きましょう。
共通の趣味があれば話も盛り上がります。
あまり好まれない趣味もあると思いますが、
結婚するまで隠しておくのはよくありませんので
やめられない趣味は正直に書きましょう。
特技は無くても構いません。
身長・体重
身長体重は詳細に書きたくなければ
小柄、標準などでも大丈夫です。
健康状態
何かお相手に知っておいていただきたい既往症などありましたら
記載しておきましょう。
なければ「良好」と書きましょう。
その他
お相手に知っておいていただきたい大事なことを記載します。
結婚の話がまとまってから、破談になるようなことは避けるべきですので
譲れない部分は書いておきましょう。
宗教や大きな病気
結婚生活に対する要望
ペットを飼いたい、両親と同居したい
など。
ただし、書き方にも気を付けましょう。
あまり要望が多く、一方的だとお見合い自体が成立しなくなってしまいます。
人柄や伝わる釣書を丁寧に作成し、お相手に会いたいと思っていただきましょう。
年収は書くべき?
男性の年収は大事なので書くべきという意見もあるようですが、そのようなことを書くのは無粋という意見もあります。お勤め先や役職で大体は推測がつきますので、金額を書く必要は無いと思います。
家族構成は釣書に書く?
家族構成は釣書に簡単に書く場合もあれば、別途「家族書」を交換することもあります。
その際名前だけ書く場合もあれば、学歴や職業まで書く場合もあります。
家族の学歴なんて関係ないと思う人も多いと思いますが、結婚は家同士のものと考えて
上手くお付き合いしていける家柄なのかを確認したいと考える方もいます。
家族書は結婚が決まり、結納をする時や親族顔合わせの段階で交わします。
書く内容で困った時は
どこまでの内容を書くべきか迷ったときは仲人さんに相談しましょう。
基本的には釣書を交わすときは両者同等の内容が好ましいです。
一方が詳細に家族の学歴まで書いているのに、他方が当たり障りのない内容しか書いていないと、その時点で温度差がありますので、上手く行くものも上手く行かなくなってしまいます。
できるだけ仲人さんに事前に内容をお聞きして、内容のチェックもしてもらいましょう。
そのためには時間に余裕をもって作成しましょう。
釣書と家族書の書き方見本
こちらに一般的な釣書の書き方見本を載せておきます。
こちらではパソコンで作成したものです。
このようなものをプリントしてもいいのですが、できれば便箋や釣書箋といったものに書くといいでしょう。
あくまで一例ですが参考にしてください。
釣書(身上書)書き方例
家族書書き方例
お見合い写真も同封する
釣書には写真も同封します。
きちんとした写真館などで撮影したものと、実際に雰囲気が使わるカジュアルなもの両方あるといいでしょう。
文面からだけでは固そうな人なのでお断りしようと思ったけど、写真を見たら優しそうだから会って見たくなったというケースも多々あります。
逆に適当な写真を同封してしまうと、あまり結婚に真剣では無いと捉えられることもあります。
お相手に好印象を与えるものを意識しましょう。
手元にいいものが無ければプロに取ってもらうのもいいでしょう。しかし実際会ってみたら全然違う意というような加工は止めておきましょう。
裏面には名前と撮影年等の情報を書いておきます。
仲人さんが管理しやすくなりますし、取り違えなどがあったら大変失礼になります。
破談になった時は釣書は丁重にお返しする
残念ながら縁談が破談になった時には釣書と写真はお返しするのがマナーです。
きちんと保管しておきましょう。
返却は直接するのではなく、仲人さんを通じて行います。
縁談がこじれた時にきちんと返却されない可能性も考えて、交際中も仲人さんが保管することもあるようです。
特にある程度お付き合いをしてからのお別れとなると、あまり嬉しい別れではないかもしれません。
しかしお見合いを設定してくれた人たちの顔も立ててマナーはきちんと守って返却しましょう。
まとめ
釣書(身上書)はお見合いに必要なプロフィールです。
通常はお見合いをするにあたって交わすもので、自分や家族のプロフィール写真などを同封します。
それを見たうえでお見合いしたいかの返事をします。
まれに恋愛結婚の場合も釣書を交わすことがあります。
結婚することになっても、破談になっても大切に扱わなければいけませんので保管には注意しましょう。